2016年11月02日
小倉記念病院循環器内科主任部長 安藤献児 先生 視察に来られました
今回で、2回目の視察です。現状の循環器疾患の第一線の情報を交換でき、大変有意義でした。前回、最先端の治療法であるTAVI(経カテーテル大動脈弁治療)について、ご教授いいだだきましたが、早速、この8月に、治療困難であった大動脈弁狭窄症の患者さん(89歳)を、TAVI目的で紹介し、同院 白井伸一先生の執刀のもと、無事に治療が成功し、その患者さんは、現在は、在宅酸素療法からも離脱できるぐらい、元気に自力で通院されています。
TAVIについて、簡単に説明しますと、従来であったなら、全身麻酔のあと、広く胸を開けて、心臓を止めた上で外科的に大動脈弁を人工弁に交換しなければ、救命できなかった大動脈弁に病変がある患者さんに対して、カテーテルという管を血管内に挿入し、そのカテーテルにより、人工の弁を大動脈に留置し固定するという治療法です。それにより、開胸することもなく、また、心臓を止めることもなく、病気になった大動脈弁を人工弁に交換できるのです。
現在この手術は、小倉記念病院のような実績のあるトップレベルのごく限られた施設でなければ、認可されていません。極めて高度な手技だからです。高齢化が進むにつれ、動脈硬化がその原因である大動脈弁の病気は、増えています。従来、外科的な手術でなければ救命できなかった症例やその手術ができない症例でも、このTAVIが、よい適応となる場合があります。
当院は、小倉記念病院と連携して治療にあたることもできますし、いつでも紹介できるチャンネルがございますので、ご遠慮なくご相談ください。
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